中国宋代の禅の高僧である仏果禅師が、 師の五祖法演から与えられた
四つの戒め「法演の四戒」を4回に渡ってご紹介します。
その一 「勢不可使尽」
「勢い使い尽くす可からず」
「勢い、もし使い尽くせば、
禍 必ず至る」
と続きます。 必ずと言いきっています。
時速30㎞で走っている車が運転を誤って事故になってもさほどの事故にはならないでしょう。 しかし、時速120㎞ではどうでしょう? 命に関わる大事故になるのは明らかです。 勢いに乗っているときというのは そういうことです。 視界も見えずらくなり、 感覚は麻痺してしまう。 どこまでも、いつまでも 走っていけると錯覚してしまう。 もう誰にも止められなくなる。 人間 勢いがあるときが一番恐ろしいのです。 そういうときこそ 常に緊張感をもって、 周囲を注意深く観察することです。 ときに、自分自身にブレーキを かけるゆとりが大事です。